キャンプ場-hkwr、キャンプ場-krda【群馬県、キャンプ場】

農家×キャンプ場になった経緯を教えてください

高校生の時は、旅館やホームセンターなどでアルバイトばかりしていました。18~27歳までは東京に住んでいて、イベンターの仕事や、広告代理店で仕事をしていました。この頃、色んな業種の人と一緒に仕事をしたことが今も活かされているなと思います。

2011年、27歳の時に、現状を変えてなにかを始めたいと思って実家の農業を手伝い始めました。ただそれは色々上手くいかなくて、実家から独立して自分で農地を借りて農業を始めました。

農業一本でやっていく可能性ももちろんありましたが、実家で両親がやっている、作ったものをJAに卸すような慣行農業はやりたくなかったんですね。やはり作ったものを食べてもらって喜んでもらうのを見ることが、一番嬉しい瞬間だと思うので、消費者と直接繋がれるような場所として、農家レストランなんかを考えていました。

その頃に新聞に取り上げられたのがきっかけで、地元で閉業していたキャンプ場のオーナーさんから声をかけてもらい、2013年にキャンプ場を始めました。今は農場で作った野菜をキャンプ場でBBQの食材として使ったり、ピザづくり体験の食材にしたり、場内で販売をしたりしています。

周りの人たちからは両立は難しいと反対されましたが、「やってみたい!」という気持ちだけで始めました。キャンプ場の魅力づくり、雰囲気づくり、接客の改善なども試行錯誤してやってきて順調に売り上げも伸びてきました。

東京から帰ってきて、改めて地元の自然の良さに気が付きました。水がきれいなことや、四季の移り変わりを肌で感じることができるといったことを、キャンプに来る人は求めていると思います。地元で暮らしているだけでは、川の水がきれいなことにいちいち感動しないけど、都会から来る人にとっては感動のもとになることなので、もっと言葉に出して伝えていくことが大事だなと考えています。

「これを語りだしたら止まらない!」ことに「地域づくり」と書いていただきましたが

キャンプ場に来た人に、地元のお店を紹介したりして、活性化のお手伝いが出来たらいいなと考えています。また今後は移住者支援もやりたいなと考えています。去年、関西から来てくれたボラバイターが、今年から移住して社員になってくれました。

住むところは古民家、空き家を活用して、また仕事を探している人には仕事も紹介できるような仕組み作りを周りと協力してやっていきたいです。高齢化で元気のない地方は多いですが、ただ嘆くだけではなくて、よく言われるような「よそ者、馬鹿者、若者」が集まって、一緒になにかできるような環境をまず作っていきたいと考えています。

ボラバイターの仕事について教えてください

キャンプ場内の掃除や、ピザづくり体験等の接客をお願いしています。一日の中で、仕事のスケジュールがきっちり決まっている訳ではないので、その時その時で臨機応変に仕事をしてもらっています。もしボラバイターが得意なことがあってなにかやりたい!ということがあれば、ワークショップなども、ぜひ開催してもらいたいと思っています。

お客さんはファミリー層が中心なので、子どもが好きで、好奇心旺盛な人だとより楽しめるんじゃないでしょうか。キャンプをやったことがない人でも、チャレンジしたい気持ちがあれば歓迎します!野菜の収穫も希望があれば一緒にやりましょう。

ボラバイターを受け入れてみてどうでしょうか

お金のためだけでなく、単純に「やってみたい!」とか「キャンプが好きだから」というような理由で来てくれる人と一緒に働きたいなと思って募集を始めましたが、特徴のある方が多いので面白いなーと思っています。あるボラバイターは一見、挙動不審な子だったんですが、その子は接客がすごく丁寧で、キャンプ場内の説明をお願いした時もアドリブを入れて面白く説明してくれていて、それがお客さんにすごくウケていたのはいいなぁと思いました。

帰った後にも、実家で作っている海苔を送ってくれたりとか、手紙をくれたりとか、お客さんとして泊まりに来てくれたりして交流がありますね。

今後の目標を教えてください

もう少しスタッフが増えたら拠点を1つ増やしたり、事業としてもキャンプ場以外にもなにか軸になることをやっていきたいです。

【ボラバイターさんへのメッセージ動画です】

 

本記事は、3/25、26に東京新宿中央公園にて開催された「TOKYO outside Festival」のボラバイトマルシェ会場にて伺ったお話を元に作成しました。

取材日:2017/3/25
記事:AKKY
写真:大越 香絵