1999年にスタートしたボラバイトは2024年に設立25周年を迎えました。
25周年企画の第三弾として代表インタビューを企画!
今回はスタッフがインタビュアーとなり、代表の鈴木にこれまでを振り返って話を聞きました。
はじめに、25周年を迎えた今の心境について聞かせてください
はい、おかげさまでボラバイトは25周年、四半世紀を迎えることができました。皆様に支えられてきたお陰だと思っています。
途中いろいろと紆余曲折、波もたくさんありましたけども、ここまで続けてこられた一番の理由は、ボラバイトの信念、趣旨を変えずに貫いてきたからだと思っています。
我々スタッフの想いと、それを支えて頂いたホラバイト先の方々やボラバイターの皆さんそれぞれの想いがあっての25年間であり、続けてこられた事を大変に嬉しく思っています。
代表に就任した2018年からを振り返ってみていかがでしょうか
本当に色々なことがいっぱいありましたね、言えることも言えないことも…
― 言える範囲でお願いします笑
やっぱり一番大きな出来事は、就任からしばらくして会社が移転したことだったかと思います。自分の代になって新しい場所になったというのも大きいし、スタッフの体制もそこから大きく変わった事が大きかったかと思います。
― 今はまた別の場所に移りましたが当時はいろいろと変わりましたね
新しい社屋ではボラバイト先の方やボラバイターを呼んで庭先でバーベキューをやったり、ボラバイトに行ってみたい人向けに説明会(ボラバイトcafe)を定期的に開催したりしました。人が集まる機能を持った場所だったからこそオフラインでの人とのつながりをもって地道に増やしていくことが大切だと思っていたので、私の中では一番大きな柱として大きく記憶に残っています。
現在の場所に移転したのはコロナの影響がありました。ボラバイトに関してはこの時期、都会から地方に行くという事がなかなか厳しい状況で、その局面をSTAFFみんなで力を合わせ、そしてボラバイトを愛して頂けるボラバイト先の方に支えられて何とか乗りきれました。きっとサンカネットワークの歴史の中でも一生語り継がれる出来事だったと思います。
― せっかく採用が決まったのに移動が制限されて軒並みキャンセルになってしまったとか、どうにもできなくて悲しい悔しいことも多かったですね
その通りですね。世界中の人々が何かしらその影響を受け、生き方を改めて考えさせられたのではないでしょうか。
代表とボラバイトの関係性について。
実は代表になる以前からボラバイト先としてつながりがあった訳ですが、受入先側の立場から思い出に残っていることはありますか
1999年にボラバイト事業がスタートしたほぼ初期の頃からもう20年以上、ボラバイターさんを採用している側でもあるので、ここまで何百人ものボラバイターと繋がってきました。中には家族を持ちお子さんを抱っこさせてもらえるようなところまで交流が続いている人もいます。
そういう意味では単なる仕事、アルバイトとしてだけではなくて、人として、また家族のようにつながって、まるで自分の故郷のように今でも遊びに来てくれる人もいます。そういうところがまさにボラバイトの良さ、本質だなと思っています。
変化的なところを挙げると、昔は大学生とか若い人が圧倒的に多かったのですが、人口構図の変化と共に年齢層も変化してきていると感じています。その中でも若い世代の熱量や意識も変わって来ているように思います。
ボラバイトそのものを経験したい、やったことがないこと、やってみたかったことを体験したい!という人が今でもメインですが、物理的に短期で出来るから、空いた期間で働きたいというようなライトな理由で来る人や、今の仕事に満足出来なかったり、新たな自分探しの為に来る方も増えた印象です。
― 当時ボラバイトのようなサービスがなかったのでかなり珍しい存在でしたが、今はいろいろなサービスが増えて、働く選択肢も増えたので気軽に応募してみようという人も多くなりましたよね
そのこと自体はきっかけなので悪いことではないと思うのですが仕事への向き合い方や取り組み方の感覚が変わって来たのかなという感じはします。
― なるほど、中には最初ライトな様子で来たのにここでの滞在をきっかけにガラッと変わった人もいましたか?
いっぱいいました。そうですね、自分の役割を見つけたというか「初めて自分を認めてもらえた」と言ってくれる人は沢山います。
これまでどこに行ってもダメだ!使えない!なんて言われ続けてきたという人が来た時に、どんな作業をお願いできるだろうと考えて「なにか得意なこととか好きなことはないの?」と聞いたら「○○が私は好きな事です。得意なのです。」と返ってきて。その時に、それは自分にはできないことだと思って実際にお願いしたのです。そうしたらそれがすごく良い効果がありました。
その人にとってみればやりたいことがやれるようになって、こちらとしては出来なかった事が出来る。WIN-WINの関係になった訳です。また他にも人生が変わるきっかけになったっていう人は何人もいましたね。
― その人自身の個性をうまく引き出すことができたのですね
仮にみんなと同じ作業を同じようにお願いしていたらその人はダメになっていたかもしれないし、作業が嫌になっていたかもしれないけれど、全く違うことをやってもらった結果、自分はこういうことで役に立つのだっていうことが判った感じでした。
これまでたくさんの人と交流する中で、ボラバイト先として代表として大事にしていることや考えなどはありますか
いずれの立場でも共通しているのは「元気になってもらいたい」「来てよかったと思って帰ってもらいたい」ということです。
それを常に考えているし、これからも考え続けていきたいですよね。考えの「柱」というか、それがサンカネットワークにとってのミッションなのです。そこでさらにボラバイト先の方も一緒に同じ方向を目指してくれれば ボラバイターさんもそこに来て良かったと思えるし、ボラバイト先の方にとっても絶対にプラスになると思います。
だからこそこのミッションだけは忘れないようにそれを伝えて続けていきたいと思いますね。
今後について、次の30周年を見据えての目標を聞かせてください
やはり信念は絶対に変えない。これは30年とは言わず、極端な話この先100年後も変わらないボラバイトをこれからも続けていきたいですし、伝えていきたいと思います。今はボラバイト自体をいかにたくさんの人に知ってもらうかということがとても大事な課題だと感じています。
また、普通のアルバイトの目的とは少し違って、体験教育的な意義も含んでいると思っているので、小中学校など学校関係の分野にも踏み込んでいきたいなと。企業の人が学校に来て会社紹介をするという授業は既にあるのですが、本格的に社会で働き始める前に、いろいろな仕事が体験できるボラバイトという入口があるということを知らせていきたいです。
特に学校に行きづらくなっている人や社会に馴染めない、働きたくてもきっかけを見失って働けないでいるとか、現在の仕事に疑問を持っていたり、更なるステップアップを想う人たちに向けて知ってもらえるような活動していきたいなと思います。
― いろんな人に届くように伝えていきたいですね
そうですね、元気な人はますます元気になってもらえるように。でも元気に働いてるように見えても実は結構悩んでいたりする人もいますから、そういう人たちにとってもボラバイトは悩みやストレスを発散できたり、また違った自分が見つけるきっかけになる可能性もありますからね。
最後に、この記事を読んで下さっている皆さんに向けてメッセージをお願いします
人には誰にも生きていくための役割があると思っています。それをぜひボラバイトに行って見つけてほしいと思います。
必ずその人に適していることがあるはずなので、最初は檜原村での1DAYボラバイト(※不定期に開催している1日農作業体験イベント)に参加するところからでも良いし、自分の役割を発見するための一つのきっかけとしてボラバイトを活用していただけると幸いです。
代表取締役 鈴木 道郎
取材日 2024/12